手術を受けたセキセイインコのアルミンちゃんのご紹介です。

アルミンちゃんは、5歳8ヶ月の男の子です。3年前からろう膜茶色いとのことで来院しました。レントゲン検査をしてみると精巣は委縮しており、肺炎が疑われる像が見つかりました。まず肺炎の治療を行ってから手術を行うことになりました。1ヶ月治療後のレントゲン検査では、肺炎は改善していましたが、精巣が不整形に大きくなってきていました。そこで精巣摘出手術を行なうことになりました。

手術は、まず腹壁をT字切開にて開腹しました。次に腸を除けて精巣を確認したところ、右の精巣が腫瘍化し周囲に嚢胞が形成されていました。そこで嚢胞を穿刺して嚢胞液を除去し、次に精巣靭帯に止血クリップをかけて、次にレーザーメスにて漿膜に穴を開けました。内部を超音波乳化吸引装置にて腫瘍を吸引して減量を行いました。腫瘍が腸間膜と癒着しているのが見つかったため、全摘出は困難と判断し、閉腹して術式終了しました。

残念ながら全摘出ができない状態でした。精巣靭帯に止血クリップがかけられたので、進行を遅らせることができると思います。今後はお薬で経過を見ていきましょう。

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