手術を受けたセキセイインコのココちゃんのご紹介です。

ココちゃんは、10歳6ヶ月の男の子です。3週間前からお腹が大きいとのことで来院しました。診てみると、ろう膜が茶色になっており、お腹に水が溜まっていました。検査をしてみると、嚢胞性の精巣膿瘍であることが分かりました。精巣を摘出するため、手術を行なうことになりました。

手術は、まず腹壁をT字切開にて開腹しました。次に嚢胞内の水を除去したところ、右の精巣が腫瘍化していました。まず精巣靭帯に止血クリップを掛けて血流を遮断し、次にレーザーメスで精巣に穴をあけて内部を超音波乳化吸引装置にて吸引しました。次に腫瘍を少しずつ電気メスで切断して奥を確認したところ、気嚢への癒着が見つかりました。全て取りきれないと判断し、癒着部分のみ残して精巣腫瘍を摘出しました。

退院時のココちゃんです。今回癒着があったため、全摘出はできませんでしたが、お腹がかなり楽になったと思います。今後は定期的に腫瘍の経過を見ていきましょう。

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