手術を受けたセキセイインコのがくぴちゃんのご紹介です。

がくぴちゃんは、3歳6ヶ月の男の子です。以前から肝疾患の治療を行っていましたが、再診時にろう膜が茶色になっているのが見つかりました。レントゲン検査をしてみると、右精巣がやや縮小していました。上腕骨に少量の骨髄骨が見られるため精巣腫瘍と診断しました。飼い主さんと相談し、精巣摘出手術を行うことになりました。

手術は、まず腹壁をT字切開にて開腹しました。次に腸を除けて精巣を確認したところ、右精巣が腫瘍化が疑われる外貌をしていました。まず右精巣靭帯に止血クリップを掛けて血流を遮断し、次にレーザーメスで精巣に穴をあけて内部を超音波乳化吸引装置にて吸引しました。その後半導体レーザーメスにて精巣靭帯を切断して、精巣を摘出しました。左精巣は肉眼的に正常でしたが、靭帯にクリップを掛け内部を吸引しました。その後閉腹して術式終了しました。

肉眼的には摘出できていますが、マージンが取れていないので再発する可能性もあります。今後継続的に精巣をチェックしていきましょう。

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