飼い鳥の獣医学情報 ≪飼い鳥の医学臨床編≫

糞便検査

糞便検査は鳥の一般検査であり、全ての症例で行われるべきです。糞便検査は、消化管内寄生虫や細菌叢、真菌をみるための検査と思われがちですが、それ以上に病気の診断や治療方針に大きくかかわる情報を含んでいます。この項では、顕微鏡検査所見について解説します・・・

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そ嚢液検査

そ嚢検査は鳥の一般検査です。保定が必要になるので、検査をする場合には呼吸に異常が無いことが条件になります。
鳥のそ嚢は、消化管の一部であり、食道が憩室状に膨らんだものです。その機能は、食物を一時貯留して、水和、軟化し、唾液中の酵素によって食物の分解が開始され、消化を助けています。そ嚢内では消化酵素の分泌や栄養の吸収は行われません・・・

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レントゲン検査

レントゲン検査も鳥の診療において重要な検査です。レントゲン検査は、目で見える症状だけでなく、隠れた症状を見出すことができ、また客観的な判断もできる検査です。
鳥のレントゲン撮影は、被写体が小さいため、犬や猫を撮影するのとは違った技術が必要です。診断価値のあるレントゲン写真をとるために当院ではそれなりの工夫をしています。また読影基準も犬や猫とは違っているため、獣医師には専門的な知識が必要になります・・・

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血液検査

鳥の血液検査というと、飼い主さんの中には危険なのでは?と思う方も居られると思います。しかし一般検査の中で、血液検査ほど病気の有無や程度を客観的に判断させる検査はありません。鳥から血を抜くこと自体はさほど危険な行為ではありません。実際には鳥を抑えること自体を気を付けなければならないのです。この項では、鳥の採血法と検査意義について解説します・・・

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酸化ストレス検査・抗酸化力検査

近年、総合的な体の健康度検査として注目されているのが酸化ストレス検査です。酸化ストレス研究は医学、生化学における最先端の研究分野の一つです。細胞や分子が活性酸素による影響をどれだけ受けているかを表す酸化ストレス度と、酸化ストレスの消去能である抗酸化力を高い精度で極少量の血液で測定することができます。従来行われてきた血液生化学検査だけでは検出できない、将来的な病気発症・老化のリスクを調べることができます・・・

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糞便・尿の異常

鳥は哺乳類と違い、排泄孔が肛門と尿道口に分かれておらず、1つの排泄孔より糞便と尿が同時に排泄されます。また鳥の尿には、固形尿(尿酸)と水分尿があるため、多尿と下痢を混同したり、血便と血尿を混同したりといった間違いが起こりやすくなります。ですから糞便、尿の異常を見分けるには、まず鳥の排泄物に対して適切な評価ができるようにならなければなりません・・・

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羽毛・嘴の異常

ここでは毛引き症以外の脱羽、羽毛変色、羽毛形成不全および嘴形成不全を主徴候とする病気について解説します。これら症状を異常と認識するには、正常な羽毛の解剖や機能、鳥種およびその品種における正常な羽毛の色や形状、配列を覚えておかなければなりません。これらに関しては様々な成書、実用書に記載されているのでそれらを参照して頂きたいと思います・・・

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嘔吐・吐出

鳥の嘔吐とは、胃内容が強制的に食道、口腔を経て排出される現象をいい、吐出とは、そ嚢内容が強制的に食道、口腔を経て排出される現象を言います。見た目でどちらか判断をつけることは難しいですが、病気の原因や解剖学的特徴から推測するには、インコ・オウム類では嘔吐が多く、フィンチ類では吐出が多いと考えられます・・・

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多飲・多尿

多飲、多尿は、鳥類の診療においてしばしば遭遇する症状の一つです。鳥の尿には水分尿と尿酸の2つがありますが、ここで言う多尿とは水分尿が多いことです。しかし鳥は尿と糞便を同時に排泄するため、排泄された水分が全て純粋な尿とは限りません。 下痢の場合、腸管から分泌された水分が排泄されることもあります。多尿がみられる場合、多くの飼い主の方は、下痢であると勘違いしています・・・

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腹部膨大①(鑑別診断)

腹部膨大とは、平坦な腹部が体腔内の腫瘤や脂肪、貯留液などによって全体的に膨大または一部膨隆する状態を言います。鳥の非発情期の腹部はかなり狭く、腹側面のほとんどは胸骨で覆われています・・・

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腹部膨大②(症状)

腹部膨大の鑑別診断はコチラ腹部膨大がみられる病気生殖器疾患腹壁ヘルニア卵塞症卵管蓄卵材症卵黄性腹膜炎卵巣・卵管腫瘍精巣腫瘍生殖器疾患以外の病気肝肥大胆嚢嚢腫腹水症腎臓腫瘍その他の腸管腹膜腔内腫瘍・・・

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歩行異常

鳥は人と同じ2足歩行の動物です。鳥の歩き方には、「足を交互に出す」と「両足で同時に跳ねる」の2種類があります。目(Order)によって歩き方はほぼ決まっており、飼い鳥ではインコ・オウム類が「足を交互に出す」、フィンチ類が「両足で同時に跳ねる」です。歩き方はその鳥の食性もよく表しており、「足を交互に出す」種類は地上で採食をする傾向が強く、「両足で同時に跳ねる」種類は樹上で採食をする傾向が強いです・・・

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鳥の麻酔

鳥を手術するには、麻酔をかけなければなりません。麻酔をかけることによって、鳥を不動化させ、鎮痛することができます。人や犬猫では、様々な麻酔法がありますが、鳥の麻酔は比較的シンプルな方法で行われています。この項では、鳥の麻酔法や麻酔前、麻酔中に行われることについて解説します・・・

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腹壁ヘルニアの手術

腹壁ヘルニアとは、腹筋が断裂または筋肉結合が弛緩してヘルニア輪を形成し、皮下へ臓器が脱出した状態です。ヘルニア嚢は、犬猫においては多くの場合、腹膜にて形成されますが、飼い鳥では肝後中隔によって形成されます。腸管および卵管は、腸管腹膜腔に収められているため、ヘルニア形成時には、断裂した腹筋から肝後中隔によって形成されたヘルニア嚢に包まれた状態で皮下に腸管や卵管が脱出しています。腹壁ヘルニアの手術は、・・・

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精巣腫瘍の手術

飼い鳥に発生する精巣腫瘍のほとんどはセキセイインコでみられます。ボタンインコやオカメインコにも稀に発生がみられますが、老齢性の場合がほとんどです。セキセイインコの精巣腫瘍は、早いものでは2歳くらいからみられますが、好発年齢は4~6歳くらいです・・・

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尾脂腺腫瘍の手術

鳥には、尾羽の付け根に尾脂腺という脂の分泌腺があります。(ボウシインコにはありません))鳥は、ここからでる脂を嘴で取り、羽根に付けて撥水性を持たせています。
尾脂腺には腫瘍ができることがあり、特にセキセイインコに多くみられます。鳥が腫瘤を弄らないと、飼い主さんの発見も遅くなり、 見つかった時にはかなり大きくなっていることもあります。ここでは、尾脂腺の全摘出手術について解説します・・・

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骨折の手術

飼い鳥の骨折は比較的少ない方だと思いますが、落ちたり、挟んだり、踏んだりすることによって、脚や翼の骨を骨折することがあります。小~中型鳥の骨折の手術は、ピンニング法と言って、折れた骨の中にピンを挿入して、骨折部分を接ぐ術式が一般的です。 キンカチョウ位の小さな鳥でも手術が可能です。 大型鳥の場合は、骨折すること自体稀ですが、ピンニング法の他に創外固定法を用いることもあります・・・

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スプレーレッグの手術

スプレーレッグは、片方または両方の大腿骨が内側にねじれ、脛足根骨が外側にねじれることにより足が開いてしまう病気です。重症例では、膝関節や足根関節の脱臼が起こることもあります。ニワトリやアヒルでも類似した疾患が見られますが、これはアキレス腱が外側に滑って外れることが原因で起こり、ペローシス(腱はずれ)と呼ばれています・・・

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そ嚢内異物の手術

鳥も異物を飲み込んでしまうことがあります。誤飲する異物の多くは、布の線維です。ケージの覆いや絨毯、カーテン、衣類などの線維を少しずつ誤飲し、そ嚢内でフェルト状となります。小さいうちは無症状ですが、異物が大きくなってくると慢性的な吐き気が出てきます。異物が大きい場合には、食道を通して摘出するのは困難ですので、そ嚢を切開して取り除くことになります・・・

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